FK::fk_Perspective クラス

対称透視投影法を制御するクラス [詳解]

#include <FK/Projection.h>

FK::fk_Perspective の継承関係図

FK::fk_Perspective 連携図

公開メンバ関数
	fk_Perspective (double fovy=2.0 *fk_Math::PI/9.0, double near=1.0, double far=6000.0)
	コンストラクタ
virtual	~fk_Perspective ()
	デストラクタ
	fk_Perspective (const fk_Perspective &)
	コピーコンストラクタ
fk_Perspective &	operator= (const fk_Perspective &)
	単純代入演算子
void	setFovy (double fovy)
	視野角設定関数
void	setNear (double near)
	クリッピング近距離面距離設定関数
void	setFar (double far)
	クリッピング遠距離面距離設定関数
void	setAspect (double aspect)
	アスペクト比設定関数
void	setAll (double fovy, double near, double far)
	一括設定関数1
void	setAll (double fovy, double near, double far, double aspect)
	一括設定関数2
double	getFovy (void) const
	視野角参照関数
double	getNear (void) const
	クリッピング近距離面距離参照関数
double	getFar (void) const
	クリッピング遠距離面距離参照関数
double	getAspect (void) const
	アスペクト比参照関数
基底クラス FK::fk_ProjectBase に属する継承公開メンバ関数
	fk_ProjectBase (fk_ProjectMode=fk_ProjectMode::NONE)
	コンストラクタ
virtual	~fk_ProjectBase ()
	デストラクタ
fk_ProjectMode	getMode (void) const
	投影法参照関数
基底クラス FK::fk_BaseObject に属する継承公開メンバ関数
	fk_BaseObject (fk_Type type=fk_Type::BASEOBJECT)
	コンストラクタ
fk_Type	getObjectType (void) const
	タイプ取得関数

詳解

対称透視投影法を制御するクラス

このクラスは、対称透視投影法の設定を制御する機能を提供します。 本クラスで対称透視投影に対する様々な値を設定し、 fk_DisplayLink::setProjection() 関数を用いてシーンに設定することで、 シーン内の投影設定を行うことができます。

透視投影の特徴は、近くの物体は大きく、遠くの物体は小さく表示するという、 いわゆる遠近感を持つことです。 この投影法は、人間の目やカメラの持つ感覚と類似しているため、 アニメーションやビジュアルシミュレーションなどのような リアルさが必要な場面でよく利用されています。 しかし、透視投影においては 3 次元空間中において平行な面や線が、 表示された場合に平行にはならないという現象がおきるため、 設計などには向いていません。 そのような場合は、 fk_Ortho による平行投影を用いた方がよいでしょう。

透視投影を用いる場合、本クラスによる「対称透視投影」と、 fk_Frustum クラスによる「一般透視投影」の2種類の投影法が存在します。 対称透視投影は、カメラ目線の先が描画画面の中心となることを前提とした投影であり、 通常はこちらを用いた方が簡便です。 カメラ目線が画面の中心にないような投影を作成する場合は、 fk_Frustum による一般透視投影を用いる必要があります。

設定は、3種類の値によって行います。 1つは「視野角」で、 これは画面最上部に向いたベクトルと最下部に向いたベクトルの角度です。 あとの2つは「クリップ距離」であり、この2つの距離の間にある物体が表示されます。 通常は、近い方を十分小さな値、遠い方を大きな値とすることで、 本来見えるはずの物体が全て見えるようにしておきます。 以下がその概念図です。

透視投影法

参照

fk_Frustum, fk_Ortho, fk_DisplayLink

構築子と解体子

fk_Perspective() [1/2]

FK::fk_Perspective::fk_Perspective	(	double	fovy = 2.0 *fk_Math::PI/9.0,
		double	near = 1.0,
		double	far = 6000.0
	)

コンストラクタ

コンストラクタで、初期値を設定することが可能です。

引数

[in]	fovy	視野角を設定します。単位は弧度法(ラジアン)です。
[in]	near	クリッピング近距離面への距離
[in]	far	クリッピング遠距離面への距離

~fk_Perspective()

virtual FK::fk_Perspective::~fk_Perspective ( )

virtual

デストラクタ

fk_Perspective() [2/2]

FK::fk_Perspective::fk_Perspective

(

const fk_Perspective &

)

コピーコンストラクタ

関数詳解

operator=()

fk_Perspective & FK::fk_Perspective::operator=

(

const fk_Perspective &

)

単純代入演算子

setFovy()

void FK::fk_Perspective::setFovy

(

double

fovy

)

視野角設定関数

視野角を設定します。

引数

[in]

fovy

視野角。単位は弧度法(ラジアン)です。

setNear()

void FK::fk_Perspective::setNear

(

double

near

)

クリッピング近距離面距離設定関数

クリッピング近距離面への距離を設定します。

引数

[in]

near

面への距離

setFar()

void FK::fk_Perspective::setFar

(

double

far

)

クリッピング遠距離面距離設定関数

クリッピング遠距離面への距離を設定します。

引数

[in]

far

面への距離

setAspect()

void FK::fk_Perspective::setAspect

(

double

aspect

)

アスペクト比設定関数

アスペクト比を明示的に設定する場合に使用します。 通常、アスペクト比は自動的に設定されるためこの設定を行う必要はありませんが、 あえてウィンドウの縦横比とは異なるアスペクト比を設定したい場合は、 この関数を利用して下さい。

引数

[in]

aspect

アスペクト比

setAll() [1/2]

void FK::fk_Perspective::setAll	(	double	fovy,
		double	near,
		double	far
	)

一括設定関数1

視野角、クリッピング面距離を一括して設定します。

引数

[in]	fovy	視野角。単位は弧度法(ラジアン)です。
[in]	near	クリッピング近距離面への距離
[in]	far	クリッピング遠距離面への距離

setAll() [2/2]

void FK::fk_Perspective::setAll	(	double	fovy,
		double	near,
		double	far,
		double	aspect
	)

一括設定関数2

視野角、クリッピング面距離、アスペクト比を一括して設定します。

引数

[in]	fovy	視野角。単位は弧度法(ラジアン)です。
[in]	near	クリッピング近距離面への距離
[in]	far	クリッピング遠距離面への距離
[in]	aspect	アスペクト比

getFovy()

double FK::fk_Perspective::getFovy

(

void

)

const

視野角参照関数

視野角を参照します。

戻り値

視野角。単位は弧度法(ラジアン)です。

getNear()

double FK::fk_Perspective::getNear

(

void

)

const

クリッピング近距離面距離参照関数

クリッピング近距離面への距離を参照します。

戻り値

距離

getFar()

double FK::fk_Perspective::getFar

(

void

)

const

クリッピング遠距離面距離参照関数

クリッピング遠距離面への距離を参照します。

戻り値

距離

getAspect()

double FK::fk_Perspective::getAspect

(

void

)

const

アスペクト比参照関数

アスペクト比を参照します。

戻り値

アスペクト比