論文題目:
モーション・キャプチャ・データに対する演出技法及び編集範囲選出についての研究
概要:
近年、モーション・キャプチャ・データを力学などの様々な技術に基づいて編集する技術
が研究されている。しかし、力学などに基づく動作解析はモーション・データを他の動作へ
変形する研究に利用されているが、動作解析などを編集方法・編集範囲のような編集作業を
援助する情報の選出には利用されていない。従来、編集作業はアニメーターの熟練した技術
に頼りながら行っているため、編集作業の効率を向上させるためには、それらの情報を即時
的にユーザに提供する必要がある。そのため、モーション・キャプチャ・データを編集する
際の演出に着目し、演出を行うべき動作とその編集範囲について判別することを研究する。
本研究で扱う演出はテイクバック、運動の順次性、動作のメリハリ、動作の速度の4つで、
主に動作の勢いを演出するものである。それぞれ、演出を適用できる動作、編集範囲を選出
する。各演出の判別条件を作成するために、スポーツ運動学や編集される動作の特徴などを
用いた。
また、1 つ1 つの動作を区別するためにグラフの極値を動作開始フレームとして扱ってい
るが、モーション・データには様々なノイズがあり、それらを動作開始フレームから除外す
るために、ノイズの判別も行う。