はじめに

ここはLaTeX関連のお役立ち情報、過去のFAQ、みなさんからの質問への応答などに使っていこうと思います。まず最初は、以前のBBSに掲載されていた情報を転載しておきます。
新しい情報も随時追加していく予定ですので、論文を書いていく上で分からないことが あれば、まずこちらを参照するようにしてください。先生や他の院生もフォローよろしくお願いします。

PDFの作り方 -プロンプトから-

dviからPDFを作成する方法は色々あるのですが、dvioutから直接生成すると色々不都合があります。なので、コマンドプロンプトから作成する方法を紹介します。

1. LaTeXのソース一式が入っているフォルダに「makePDF.bat」という名前のテキストファイルを作成します。
2. TextPadなどで開き、以下の内容を記述して保存します。

platex メインファイル名.tex
platex メインファイル名.tex
platex メインファイル名.tex
dvipdfmx -d 5 LaTeXのメインファイル名.dvi
pause

3. 作成した「makePDF.bat」をダブルクリックして実行します。

これで出来上がります。platexによるコンパイルも3回ほど繰り返しておいた方がいいと思います。エラーが起きた場合は何かしらのメッセージが出て止まりますので、院生などに相談してください。LaTeXのインストール時にトラブった場合はうまくいかない場合がありますので、気をつけてください。

PDFの作り方 -dvioutから-

dvioutから直接生成する方法。

1. dvioutでdviファイルを開く
2. File→PrintからPrintダイアログを表示
3. dviprtにチェックを入れる
4. 「Make PDF by dvipdfm(x)」と表示されたらOKを押す

大量の警告が出ると思いますが、PDFは出力されます。

キーワードの書き方

main.texの\DepartmentNameの下あたりに以下のように書き加えてください。

\KeyWordsI{キーワード1,キーワード2・・・}

なお、キーワードを2行以上に渡って書く場合は \KeyWordsII 以降を加えてください。

画像のはりかた

まず、画像ファイルをEPS形式に変換します。 変換については http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se176316.html にてコンバータをDLできますので これを用いてファイルを変換します。

その後LATEXにて画像を貼り付けたいところに 次のように記述します。ここでは画像ファイルの名前を 「sample.eps」としておきます。

\begin{figure}[H]
	\begin{center}
		\includegraphics[scale=0.7]{sample.eps}
		\caption{画像サンプル(ここに画像の説明をします)}
	\end{center}
\end{figure}

と記述すると画像をセンタリングした状態で 貼り付けることができます。

ただし、ページを跨いだりすると 次の文章の方が先に記述されてしまうことが あるようです。あしからず。

段落中に画像を挿入したい場合は、一行目を \begin{figure}[!h] と書きましょう。

画像を横に並べる方法

\begin{figure}[H]
	\begin{center}
		\begin{minipage}[H]{0.49\textwidth}
			\begin{center}
				\includegraphics[scale=大きさ]{左側の画像ファイル名}
				\caption{左側の画像のキャプション}
			\end{center}
		\end{minipage}
		\begin{minipage}[H]{0.49\textwidth}
			\begin{center}
				\includegraphics[scale=大きさ]{右側の画像ファイル名}
				\caption{右側の画像のキャプション}
			\end{center}
		\end{minipage}
	\end{center}
\end{figure}

{0.49\textwidth}というのは「画像の間を行間の0.49倍開ける」とかいう意味らしいです。 ただ、0.49を指定すればできるかぎり大きな画像を貼れるのでお勧めです。 0.5以上を指定すると左右に並びきらないことが多いようです。

また、複数の画像に1つのキャプションを付けたい場合は、 \end{minipage}とその下の\end{center}の間でキャプションを指定してください。

複数の画像に1つのキャプションをつけたい

\begin{figure}[H]
	\begin{center}
		\begin{minipage}[H]{0.49\textwidth}
			\begin{center}
				\includegraphics[scale=大きさ]{左側の画像ファイル名}
				\caption{左側の画像のキャプション}
			\end{center}
		\end{minipage}
		\begin{minipage}[H]{0.49\textwidth}
			\begin{center}
				\includegraphics[scale=大きさ]{右側の画像ファイル名}
				\caption{右側の画像のキャプション}
			\end{center}
		\end{minipage}
	\end{center}
\end{figure}

\end{minipage}とその下の\end{center}の間でキャプションを指定してください。

ページのナンバリングが変だ

mainのtexファイル中に記述されてる\pagestyle{なんとか}という箇所を \pagestyle{plain}に直す。

画像多用しててファイルが重い

EPSコンバータを使うときに、圧縮を使ってみましょう。 画質は落ちないけど、あんまサイズ削減にならないのがRLE圧縮、 JPEGのように画質は劣化するけどサイズは段違いに削れるのがDCT(+)圧縮です。 私のように元画像の解像度をでかくしておいて、文中では縮小表示して 画質を保ってるようなやり方してる人には、DCT圧縮はかなーり効果あります。 ぜひお試しを。

dvioutで表示するとき、画像のあるページが重い

dvioutで表示を見てるとたまに画像が貼ってあるページで重たくなったりしませんか?なりませんっていう人は別にいいですよー重たくなる人だけ見てください。 どうやら画像を置いてるフォルダにeps画像と同じ名前のbmp画像があると重たくなるみたいです。

main.texいちいち開いてコンパイルすんのが面倒だ

まず、ドキュメントを構成する.texファイルをすべてTextPadで開き、 ファイル→ワークスペース→別名で保存、を選択します。 ここでコンパイルを通す.texファイルと同じ名前(デフォルトだと main.texなのでmain)を入力して、ワークスペースを保存します。 これでmain.twsというファイルができるので、今後はこれを開けば すべてのファイルが一括して開かれるようになります。 mainって名前もさびしいので、これを機会にmain.texのファイル名を ワークスペース名としてふさわしい名前に変えることをお勧めします。

次に設定→環境設定→ツールマネージャーでplatexとdvioutの設定を 変更します。 どちらの引数も「$(WspBaseName).tex」「$(WspBaseName).dvi」と いうように変更してください。 これでワークスペース内のどのファイルを開いていようと、 ちゃんとメインのtexにコンパイルがかかり、dvioutで表示ができるはずです。

ワークスペースとtexファイルが別の階層にある場合は、 さらに「開始フォルダー」を「$WspDir」とすることでワークスペースがあるフォルダをカレントフォルダとすることができます。
ワークスペースとmain.texは同じフォルダに無いと正しくコンパイルされません。

図表への参照マクロがうまくいかない

ラベルつける位置がおかしい可能性がある。

\begin{figure}[H]
	\begin{center}
		\includegraphics[scale=0.5]{sample.eps}
		\caption{ここがキャプションでこの下にラベルをつけるべし}
		\label{fig:sample} %←ここね
	\end{center}
\end{figure}

画像の表示がおかしい

画像の位置とカラー画像の問題解決法

main.texの最初の部分を

\documentstyle〜 → \documentclass[12pt,a4j]{jreport}

と書き換えます。 次にその下に以下の4行を加えます。

\usepackage[dvips]{graphicx,color}
\usepackage{teuthesis}
\usepackage{hyperref}
\usepackage{here}

さらに、画像を読み込む部分の最初に

\begin{figure}[H]

と記述します。[h]ではなく[H]に注意。

dvioutのOptionメニューからSetup Parametersを選び、 Graphicタブの右下段にあるGIFプルダウンメニューから BMP(full color)を選択し、saveしてください。

これによって、画像以降の文章が先に表示されることはなく、 きちんとカラー画像が表示されるはずです。

画像が白黒だ

もしかしたらepsに変換するときに白黒にしてるのかも… EPS-convの色数を「白黒」から「カラー」にすると カラーでepsに変換できるよ。

画像の表示が白黒だ

dvioutの設定がきちんとされてないと、カラー画像を貼り付けてもdviout上では 白黒で表示されることがあります。 そういう場合はメニューバーのOption->Setup Parameters...->Graphic->GIF:を BMP(full color)に変更し、下のSaveボタンを押してからOKを押してください。 カラー表示になるはずでぃす。

フォトショやイラレで保存したEPSが表示できない

いったんbmpだのjpgだのにしてEPS-convを使ってコンバートしてください。

LaTeX & 論文関係お役立ちサイト

論文を書くときやLaTeXを使うときに 参考になりそうなサイト。

フリーのドローソフト

Dynamic Draw
http://www.dynamicdraw.com/jp/
二期生の中には図を描くのに愛用していた人もいました。

EPS-draw
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se155386.html?site=n
直接EPS形式で吐けるドローソフト。 曲線がMS-PAINTよりは書きやすいかも。

EPS-conv
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se176316.html
LaTeXではbmpやjpgがきれいに表示されません。 このコンバータを使ってEPS形式の画像を作りましょう。
フォトショやイラレのEPSはうまく表示されない可能性があります。 まぁやるだけやってみて、ダメだったらおとなしくコレでEPS。

InkScape
http://www.forest.impress.co.jp/lib/pic/piccam/paint/inkscape.html
ベクタードローソフト。 フリーのイラレみたいなもの。
eps形式はベクター形式ですが、ラスター画像から変換しても1ピクセルごとのデータでしか無いので、ファイルサイズが通常のベクター画像に比べて大きくなります。
InkScapeやイラレなどで最初からベクター形式の画像を利用すると、ファイルサイズを格段に小さく出来ます。

コンパイルしても目次とかに反映されない

まぁ落ち着いて、もう一度コンパイルしてみる。 それでだめならもう一度。またもう一度。Once more!
目次などの本文を参照して作られる部分は、3〜4回コンパイルを しないと反映されない部分があります。 立て続けに何回かコンパイルするのを習慣にすると良いでしょう。

自動文字送り(段落開始時の1文字分のインデント)が効かないんだけど?

段落最初の文字送りは通常勝手にやってくれるのですが、ある世代に出回っているテンプレートではこれを無効化する設定がついています。
main.texの\setlength{\parindent}{0em}の行をコメントアウトすれば有効になりますので、ぜひ無効化しましょう。

%\setlength{\parindent}{0em}

これで、段落の始めで自動的に文字送りされます。全員やっとけ級の設定です。

図表、計算式、参考文献、各種参照方法

図表、計算式、参考文献などはそれぞれ参照方法が違います。

図表  →\ref{ラベル}   %普通(?)の参照
計算式 →\eqref{ラベル} %括弧が付きます
参考文献→\cite{ラベル}  %そもそもrefじゃない

ちなみに、参考文献はbibtexを利用してない場合の話で、利用してる場合はよくわかりません。 利用してる人に聞きましょう。

複数行のコメントアウト

¥if0 〜 ¥fi で可能。

\if0
 コンソメパンチと
 メロンソーダを飲み食いしているのは、
 ンジャメナにいる
 トム・クルーズである。
\fi  

Newcommandの活用法

同じ内容を何度も記述するのが面倒なあなたに。
LaTeXではオリジナルのコマンドを以下の通りに設定することができます。
¥newcommand{コマンドの名前}[引数の個数]{定義}

[例1] 内積が面倒
 コマンド 
  \newcommand{\inner}[2]{${\bf #1 \cdot #2}$}
 使い方
  面Aの法線ベクトル{\bf N_1と}面Bの法線ベクトル{\bf N_2]の内積\inner{N_1}{N_2}は、
[例2] リアルタイムレイトレーシング、って長い
 コマンド
  \newcommand{\rtrt}{リアルタイムレイトレーシング}
 使い方
   \rtrt \cite{realtimeray} は、〜である。また、\rtrt は 〜。

使い方はあなた次第。

便利なコマンド

効率的に論文を書くための便利なコマンドを紹介します。

各種参照

\labelコマンドをつけておけば色々なものを参照することができますが、基本的には番号等しか参照してくれないので、参照する際には色々付け足す必要があります。
ただ、毎回付け足していると面倒なので、新しいコマンドとして登録しておくと便利です。

[式参照]
\newcommand{\mathref}[1]
{
 式\eqref{#1}
}
[使用例]
\mathrefを用いてすごい処理ができる。
[出力例]
式(3.5)を用いてすごい処理ができる。

図参照や章などの参照にも応用可能です。
章や節を参照するときも\labelコマンドを登録する必要があるので、それもコマンドとして登録すると便利かも。

[章タイトル]
\newcommand{\myChapter}[1]
{
 \chapter{#1}
 \label{#1}
}
\newcommand{\chapref}[1]
{
 第\ref{#1}章
}
[使用例]
\myChapter{提案手法}

\chapref{提案手法}においてすごい手法について解説する。
[出力例]
第3章 提案手法

第3章においてすごい手法について解説する。






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