*はじめに [#m2411cbf]
*はじめに [#d4e133ff]

このページでは、LaTeX に初めて触れる皆さんにお届けするトピックをまとめています。

#contents

* LaTeX とは [#neeabb7b]

* LaTeX とは [#s466fef4]

そもそも LaTeX とはなにか、というところから疑問の方もいると思います。
そこで、とりあえずLaTeXで文章を書く上で必要となる点だけをまとめてみます。

-LaTeX(ラテフまたはラテック)とは組版ソフト「TeX(テフまたはテック)」のマクロパッケージ。
-プログラムを書くノリでテキストを編集(構造化文章を作成)し、コンパイルして文書を作る。
-テンプレートが用意されているのでそんなに難しいことを覚える必要はない。
-ソースファイル(*.tex)をコンパイルすると dvi という形式のファイルができ、dviout というソフトで見られる。
-ソースファイル(*.tex)をコンパイルすると dvi という形式のファイルや、中間ファイルが生成される。
-最終的にはこの dvi 形式からおなじみの pdf に変換し、印刷や提出を行う。

以上のような流れになります。
この LaTeX を使ってもらうために必要な作業は、

-LaTeX の環境をセットアップ
-テキストエディタを LaTeX 用にカスタマイズ
-テンプレートをコンパイルしてみる

という流れになります。

 
*LaTeX のセットアップ [#ka0cfb23]
*LaTeX のセットアップ [#d675690d]

まずは環境のセットアップですが、今はいい時代になりまして、必要なファイルを
勝手にダウンロードして収集し、勝手に解凍して配置してくれる素敵ツールが存在します。
研究室のデスクトップPCにも、LaTeXのセットアップが必要です。

http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~abenori/mycreate/
まずは環境のセットアップですが、
LaTeX のセットアップは「TeXLive」と呼ばれるパッケージを利用します。

「作ったもの→まだやる気のあるもの→TeXインストーラ3 0.xx」をダウンロードして解凍し、kakuto3.exe を実行してください。
言われるがままに画面をクリックしていけば、すべてが終わります。
もしうまく行かなかったら、同梱されているテキストファイルを参照してください。
経験的に、学内でセットアップしようとすると、ネットワーク絡みのエラーが出やすいです。
その場合は、プロキシ関連の設定や接続先を変更してみましょう。
最後に環境変数を追加するため、必ず管理者権限のユーザで実行してください。
TeXLive https://www.tug.org/texlive/

+事前に、6G程度ディスクを空けておくこと。
+「download」のリンクから、install-tl.zip を取得する。
install-tl-windows.exe を実行するように解説しているWebページもあるが、
exe だとインストールがうまくいかないことがあるようなので、ここでは推奨しない。
+展開後、install-tl-windows.bat を実行する。
その際、環境変数を自動で追加するため、必ず管理者権限のユーザで行うこと。
+「規定リポジトリを変更」にチェックを入れて「次へ」をクリックする。
+「リポジトリデータベースが組み込まれるまでお待ち下さい。」が出たらしばらく待つ。
5分くらい経っても画面が変わらないようなら、
接続に失敗している模様なのでインストーラーを終了してもう一度やりなおす。
+インストールする場所が C ドライブで良いならそのまま、
D ドライブ等に変更したければインストールパスを変更する。
+「TeXworksをインストール」のチェックを外しておく。(このページではTeXworksの利用を前提としないが、利用したければチェックをいれててもよい。)
+後は流れに任せて画面をクリックしていけばインストールが開始される。
+インストーラーを実行してしばらくすると数千個のパッケージのインストールが始まるが、
そのときの「time/total」の横に「01:02/44:15」というような数字が表示される。
この分母の側の時間がインストール完了予測時間となるが、これが1時間半以上かかるようであれば
かなり遅いサーバーに接続してしまった可能性が高いので、一度中断して最初からやり直した方が手っ取り早い。
+なお、インストールを途中で中止した場合、
最初からやりなおしになってしまうので、
インストール作業は時間に余裕があるときに行うこと。

*TextPad の設定 [#m2980a5e]
*エディタの設定 (VSCode の場合) [#m50c9b46]

cygwin を使った経験がある人もいるかと思いますが、ここで行う設定も、
TextPad で便利に tex ファイルをコンパイル&閲覧するためのものです。
「俺はメモ帳とコマンドプロンプトで生きていく!」というなら行う必要はありません。
でも大多数の人にはそれだときついでしょうから、以下の手順を行ってください。
LaTeX で扱う tex ファイルは単なるテキストファイルなので、
エディタはメモ帳でもなんでも良いのですが、
この Wiki では便利に利用できるエディタとして「VSCode」を紹介します。
VSCode は Windows 版だけでなく MacOSX 版や Linux 版もあります。

1. まずは、TextPad のメニューからコンパイルと閲覧のためのコマンドを登録します。
**インストール [#p1226868]
以下の URL からインストーラーをダウンロードして実行して下さい。

 設定→環境設定→ツールマネージャーを開き、追加ボタンを押してください。
https://code.visualstudio.com/download

 追加する項目にはプログラムを選択し、c:\tex\bin\platex.exe と  c:\tex\dviout\dviout.exe を(インストール先を変更している場合は読み替える事)登録します。一度適用ボタンを押したら、左のツリーメニューから追加した項目を開き、platex の引数に $FileName を、dviout の引数に $(BaseName).dvi を入力します。ついでに、開始フォルダに $FileDir が入っていることを確認してください。
**パッケージのインストール [#x1a0ec1f]
まずは、日本語メニューをインストールします。以下の手順に従って下さい。
+「File」→「Preferences」→「Extensions」を選ぶ。(または、左側のアイコンのうち正方形4個のアイコンを選択する。
+検索テキストボックスに「Japanese」と入力する。
+検索結果の中にある「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」の欄にある「Install」をクリックする。
+直後に出てくるダイアログ中にある「Change Language and Restart」をクリックする。

 また、platex の方には「開始前にすべてのドキュメントを保存」にチェックを付けると便利でしょう。
メニューを日本語化したら、同じような手順で「LaTeX」で検索し、「LaTeX Workshop」をインストールしてください。

2. これで TextPad から LaTeX を制御することはできるのですが、更に使いやすくする方法を述べます。
*論文用テンプレートファイルのコンパイル [#mb57b128]

 設定→新規ドキュメントクラスの作成で、LaTeX ファイル用のクラスを作成します。
論文用テンプレートファイルをコンパイルしてみましょう。
まずは、研究室のサーバーから必要なファイルをダウンロードしましょう。

 ドキュメントクラスの名前は LaTeX などにし、クラスメンバーには *.tex を指定します。
LaTeX資料集 https://gamescience.jp/GS_LaTeX/index.html

 次のシンタックスハイライトの使用にはチェックを入れ、定義ファイルの一覧から LaTeX.syn を選択します。これで LaTeX のタグなどが色違いで表示されるので、書きやすさが段違いになります。
解凍すると、色々ファイルが出てきます。
最も重要なのは、main.tex または「*_Main.tex」という名称のファイルです。

 ここまでの設定が済んだら、設定→環境設定→ドキュメントクラス内に今作ったクラスが追加されているので、詳細な設定をお好みにいじってください。フォントは固定幅のものにし、改行は折り返し表示がおすすめです。
この main.texを VSCode で開いてみましょう。
「\コマンド{引数}」のように色々書いてあるファイルだと思います。

 
*論文用テンプレートファイルのコンパイル [#a65c5e3b]
このままコンパイルしてみましょう。
VSCode の左側に並んでいるアイコンのうち、「TeX」と書かれているものを選択します。
すると、LaTeXソースの左側にダイアログが表示されますので、その中の「Build LaTeX project」
をクリックします。しばらく経ってから「View LaTeX PDF」を選択すれば、
LaTeX ソースコードから生成された PDF を閲覧できます。

論文用テンプレートファイルをコンパイルしてみましょう。
http://www.teu.ac.jp/aqua/3D/LaTeX/index.html
まずはここから必要なものをダウンロードしましょう。

解凍すると、色々ファイルが出てきます。最も重要なのは、
main.tex というファイルです。TextPad で開いてみましょう。
「\コマンド{引数}」のように色々書いてあるファイルだと思います。
とりあえずこのままコンパイルしてみましょう。先ほど登録した platex のコマンドを
実行します。
うまくいけば、「何も問題がなく終了しました」というようなメッセージが出ます。
そうしたら次は dviout を実行してください。表紙と概要のページが出てくるはずです。
ほら、何かもう大層な論文を書いた気分に浸れませんか?
論文全体を表示するとやや文字がかすれて見えますが、
Ctrlキーを押しながらホイールを上下することで拡大縮小ができます。
拡大すると、様々な文字が実際はかなり綺麗なフォントで表記されていることがわかります。

dviout を起動したついでに、後々のために少し設定を変更します。
Option->Setup Parameter->Graphic を開き、真ん中あたりで GIF:raw PBM となっている項目を BMP(fullcolor) に変更し、その下の SAVE ボタンを押してください。
これは画像を埋め込んだ場合の表示方法に関する設定です。
Build がうまくいかなかった場合、
VSCode の右下の方に「Recipe terminated with error.」という文字列が表示されます。
そこをクリックするとエラーメッセージが表示されますので、
これを見て改めて編集しなおします。
このエラーメッセージは今時の開発環境と比較するとかなり見づらいので、
慣れが必要です。

 
*書き始めるにあたって [#r0b05578]

** 中間報告書の場合 [#me4eee4f]
中間報告書では、main.tex に本文を記述していきます。

サンプルをよく読みながら、手始めに論文のタイトルや学籍番号、
氏名を自分のものに変更してコンパイルしてみましょう。

編集した main.tex を保存して、Build を実行するだけです。

main.pdfを開いて反映されたか確認してみましょう。

あとは、先輩の中間報告書などを参考に書き進めましょう。

LaTeXのコマンドなどが分からなかったら、
[[LaTeX Tips&FAQ:http://www.gamescience.jp/Wiki/?LaTeX%20Tips%A1%F5FAQ]] を読んでみてください。

** 卒業論文の場合 [#k083a03a]
では、テンプレートファイルのコンパイルから先に進むにはどうするかを説明します。
本文そのものは、main.tex とは別のファイルに記述していきます。
main.tex の中に、
M01xxyyy\_main.tex の中に、

% ここから本文ファイルを挿入&br;

% \input{chap1}&br;
% \input{chap2}&br;
% \input{chap3}&br;

という欄があると思います。行頭の % はコメントアウト(C++/Java の // に相当)になっていて、メモ書きやボツ文章を残しておくのに使えます。
という欄があると思います。
行頭の % はコメントアウト(C++/Java の // に相当)になっていて、
メモ書きやボツ文章を残しておくのに使えます。

で、別ファイルに記述した文書は、こうやって input 文で挿入するわけです。自分が追加したファイルに応じて、コメントを解除するなり、自分で input 文を追加するなりしてください。
で、別ファイルに記述した文書は、こうやって input 文で挿入するわけです。
自分が追加したファイルに応じて、コメントを解除するなり、自分で input 文を追加するなりしてください。

肝心の中身ファイルの書き方ですが、これはもう、世の資料などを参照してもらうしかありません。全部書くくらいなら私は LaTeX の本を出せてしまいます。とりあえず最低限は、そのファイルで書く章の名前を、
肝心の中身ファイルの書き方ですが、これはもう、世の資料などを参照してもらうしかありません。
全部書くくらいなら私は LaTeX の本を出せてしまいます。
とりあえず最低限は、そのファイルで書く章の名前を、

\chapter{はじめに}

のように最初に入れておくくらいです。後は Try & Error でがんばりましょう。


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