TopPage
はじめに †
研究の進め方に関するTopicを書いておくページです。
研究を始めるにあたって読んでおくとよいかもしれません。
英語論文の読み方 †
この項目では、英語の論文、というだけで拒否反応が出る方に向けて、
英語論文の内容を把握するための拾い読みのコツを書いておきます.
実は、英論文の構成はほぼテンプレ化されています。
まぁ英文に限らず、論文というものはテンプレに合わせて書くものなんですけどね。
なので、こういう名前の章にはこういうことが書いてある、
という対応を把握しておくだけでも拾い読みのターゲットが絞れます。
拾い読みポイント †
拾い読みできそうなポイントは次の通りです。
肝心のアルゴリズムや技術的な内容については、
拾い読みしてから挑戦しても遅くはないでしょう。
いきなり全部を理解しようとするのがパンクの原因です。
焦らず少しずつ解読するように心がけてください。
- ''Abstract:概要''
その論文の大雑把なダイジェストがまとまっています。
どういうことが書いてあるのか、を把握する時に読む部分です。
- ''Motivation:動機''
どうしてこの研究をしようと思ったのか、何故必要なのか。
現状の問題点に言及している場合もあります。
他の研究がどういう意義の出し方をしているのか
を探るのにも良いですね。
- ''Previous work:先行研究 / Related work:関連研究''
これまでのその分野で行われてきた研究について言及しているパート。
研究は有史以来からの積み重ねで出来ています。
今読んでる論文がさっぱり理解できなかったら、
それ以前に積み重ねてきたものを調べるのは道理ですね。
- ''Future work:今後の展望''
その研究で解決できなかったこと、今後改良していきたい点など。
ある意味テーマネタの宝庫でもありますが、
高度な研究が持つ今後の課題は、
当然高度な内容になることが予想されます。
- ''Conclusion:まとめ''
そのまんま。「で、結局どうなったのよ?」を手っ取り早く知りたい時にどうぞ。
- ''Reference:参考文献''
Previous workに似ていますが、
具体的に「いつのどの学会に載って、誰がやった研究なのか」
という情報がまとまってるセクションです。
本文中に[3]のように文献番号がついていて、
[3]の論文の内容はこうです、というように参照して使います。
優れた論文は優れた論文を参照していることが多いので、
ここを辿れば芋づる式に良い論文が見つかります。
英語論文の図表 †
論文内に現れる図表も重要な手掛かりとなります。
ビジュアルシミュレーションなど見た目が重要な研究などは
図表を見ただけで内容の大筋が分かる事がよくあります。
図表についている図表番号を参照して、本文中での説明を読むというのも
英語論文を読み解くコツの一つです。
輪講に関するアドバイス †
この項目では、輪講を初めて体験する皆さんに
先輩からの貴重なアドバイスをお届けするトピックをまとめています。
輪講へ向けた心構え †
皆さん方の中には卒業研究を過小評価している人がいるかもしれませんが、
GSの卒研は真っ当にクリアすると、能力的な次元が否応なしに引き上がります。
それだけのことが要求されるのだと理解してください。
これまでの発表経験などで自信を付けている人もいると思いますが、
もしカケラほどでも慢心や傲りを持っているのであれば、それらを捨てて全力で
取り組むことをオススメします。
輪講の心得 †
- 1つ、研究に対する真摯な姿勢を持つこと
- 1つ、文献が述べている本質を正しく理解すること
- 1つ、出来る限りの手段を尽くして聴衆に理解してもらおうとすること
- 1つ、学部生同士で協力すること
- 1つ、輪講に使う文献は早く決定すること
- 1つ、文献決定から1週間は作業期間を取ること
- 1つ、他の学部生の輪講を聞くこと
輪講で良くつっこまれるポイント †
- ''理解出来てないことを書くな、喋るな''
輪講を「とにかく書いてあったことさえ発表すればいい」と
勘違いしてしまった人が陥る罠です。当然論外です。
- ''君はこれを授業で聞かされて理解できるのか?''
理解は出来ても、他人に理解してもらおうとする姿勢を忘れて、
調査結果だけをひたすら列挙するような発表をするとこうなります。
輪講は「頑張って調査しましたアピール」をする場ではありません。
- ''唐突に専門用語を使うな''
話の順番、組み立てを間違えると聞き手は非常に混乱します。
用語の説明や出てくる順番が前後しないように、流れを意識しましょう。
ちなみに「スライドを巻き戻したりして行ったり来たり」は重大な禁じ手です。
- ''本当に練習したのか?''
時間が全然足りていないor余りすぎだったり、喋りがしどろもどろだったり
した人は、到底練習したとは思えません。
特に時間オーバーは本番の発表では厳禁です。
輪講では強制終了は(基本的には)ないですが、
だからといっていくらでもオーバーしていい訳ではありません。
- ''これは発表ではなくて朗読だ''
スライドに書いてないことを延々と喋るのは論外ですが、
スライドに書いてあることを機械的に読み上げるだけの発表も、聞く側としては苦痛です。
また、発表用原稿の用意は構いませんが、一字一句それ通りのことしか喋らないのもNGです。
- ''君は誰に向けて喋ってるんだ?''
上の朗読とも重なりますが、聴衆の目を見て喋るのは発表の基本です。
- ''このスライドは見やすさを考えたのか? ''
字の大きさや配色にも気をつかってください。
ディスプレイからある程度離れても見やすいかどうか、
白地に黄色文字などの配色を使っていないかどうか、確認しましょう。
文字のサイズは最低でも18ptをキープするのが1つの基準です。
- ''質問が出ない発表ってどうなのよ?''
聴衆に興味を持ってもらえない発表は、発表に問題があると考えられます。
質問をしてもらえるような発表を目指しましょう。
時間内に喋りきれない内容は、
(プレゼンの流れを壊さない程度に)途中で話を止めておいて、
質問させやすくするというのも良いテクニックです。
「いい質問ですねぇ!」と言いつつ、裏に隠しておいたスライドを出して
回答するとカッコイイですね。通称「カウンタースライド」と呼びます。