論文題目:
リアルタイム3DCG における風を考慮した降雪表現に関する研究

概要:
近年、ハードウェアの処理能力の向上等によりさまざまな自然現象や物理現象をリアル タイムに処理することが可能になってきた。本研究ではその中でも季節感を感じさせる要 素である降雪現象の表現向上手法を提案する。実際の降雪は風によって複雑に動きを変え るが、従来のリアルタイム3DCG における降雪表現では状況変化によって起こる突発的な 風などを考慮しているものは少ない。風をシミュレートする方法としては数値流体力学的 手法が考えられるが、一般的に膨大な計算時間が必要となる。そこで本手法では、数値流 体力学の分野で使用されている手法の中でも状況変化に柔軟に対応しやすいと考えられる 粒子法を参考に簡易的な空気のモデルを用意し、風の影響を考慮した降雪表現をリアルタ イムに行うことを目的とした。この手法では、局所的な風を考慮することが可能である。 また、建物や移動物においてはその部分の風を制御することで対応し、衝突判定も同時に 行っている。本論文ではいくつかのシチュエーションを用意し、その効果を検証した。

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