論文題目:
3DCG における霧雲のリアルタイムな表現に関する研究

概要:
雲は空でよく見られる自然物であり、雲はその形状の種類などから天候、季節、地形 と様々な景観を表現している。インタラクティブなコンテンツであるゲームや景観シミュ レーションなどで、仮想空間の天候や季節の移り変わり、地形などをよりリアルに表現す るために雲は重要なものである。本研究では表現する雲として霧雲というものに着目し た。霧雲は、横に広がるなだらかな丘のような形状で山にかかっている雲のほとんどが 霧雲である。このことから山地などの3D シーンで霧雲を表現することでゲームや景観シ ミュレーションなどのインタラクティブなコンテンツなどで、よりリアリティが付加され ると考えられる。 そこで本研究では霧雲をリアルタイムに表現することを目的とする。本研究では、雲の 元の形となるポリゴンを作成し、透明度の違うテクスチャを貼ったポリゴンの面の重ね合 わせを用いた雲の表現手法をベースとし、本研究では雲の元の形にグレゴリー曲面を用い る。この手法をベースとすることで、霧雲の特徴である横に広がるなだらかな丘のような 形状を曲面を用いることで表現でき、曲面についてはグレゴリー曲面を用いることで山地 などの複雑な地形に合うように曲面を接続して霧雲を表現することができる。また、本研 究ではベースとする手法において、2 つの問題点を解決した。1 つ目は、真横から見た際 に重ね合わせる面の階層が顕著に見える問題点を階層の間隔を狭めること階層を目立た なくする。階層の間隔を狭めることで雲の厚さが薄くなるのを重ねる面を追加することで 解決した。2 つ目は、真上から見た際にテクスチャの輪郭が明確に見える問題点を重ね合 わせる面を下から上にいくに従い微小に大きくすること透明度の違う面が重なり輪郭部 分が外側にいくに連れ薄くなる。こうすることで輪郭が不明瞭になり真上から見た際の問 題点を解決した。本研究ではベースとする手法の問題点を解決し、霧雲のリアルタイムな 表現を実現した。

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