論文題目:
Shockwave3D における影の生成

概要:
3D コンピュータグラフィクスが映画やテレビゲーム等で頻繁に使用されていることは周 知の事実だが、近年ではインターネット上においても3D コンピュータグラフィクスが扱わ れ、それらを含むコンテンツが増えてきている。このインターネット上で3D コンピュー タグラフィクスを扱う技術は一般にWeb3D 技術と呼ばれ、現在では様々な特徴を持った Web3D 技術が複数開発されている。これによって3D コンテンツの制作が今後ますます 容易になることが予想できるが、このWeb3D 技術では3D コンピュータグラフィクスの 研究において重要な課題である影の表現があまり実現されていない。影の表現は空間内の 物体の位置関係の把握や3D シーンへのリアリティの付与において重要であると言われて おり、影の生成に関する研究は古くから成されているためこれまでに多くの影の生成方法 が発表されている。そこで本研究では、Web3D 技術の中でも特に「Shockwave3D」を採 り上げ、Shockwave3D において影を生成する手法を提案する。本研究ではShockwave3D の機能を利用して影を生成する既存の手法を拡張した。この手法は影を落とすオブジェク トとまったく同じ形状をしたコピーを作り、それを押し潰して平面上にしたものを影とし て表現する。本研究ではここからさらに光の入射角度を自由に変更できるようにし、それ に伴う影の位置や形状の変化を実現した。また、考慮されていなかった光が差す方向の動 的変更を可能にした。これらを踏まえた上で、Shockwave3D によるWeb コンテンツ上で リアルタイムに影を生成することを実現した。

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